Picoruptorによるソニケーション

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超音波処理プロセスはエピジェネティクスの実験手法として欠かせない技術となっており、サンプルの状態を保持しながら適切な加工を行える超音波破砕装置(ソニケーター)が今日広く普及しています。

Diagenodeのソニケーター・Picoruptorは、クロマチン、タンパク質 – タンパク質結合、タンパク質-DNA複合体や他の生化学アッセイにおいて、生物学的構造を保持しながら破砕処理が可能なマイルドな超音波処理法を使用した画期的な超音波破砕装置です。

クロマチンDNA断片の調製、NGS用のDNA断片調製、FFPEサンプルからのDNA抽出、RNA断片化、タンパク質抽出など、あらゆるアプリケーションで完璧な断片化処理を提供します。

また、新しいPicoruptor 2はタッチインターフェイスを備え、簡単な条件設定が可能です。内蔵のプリセットプログラムに加え、エキスパートの方には設定した破砕条件を本体中に記憶させ、自在に呼び出すことが可能です。

Picoruptorでクロマチンのせん断

クロマチンDNA断片の調製はコンタミネーションやタンパク質の変性を防ぎながら目的の長さ範囲の断片を得る必要があるため、通常のプローブ式のソニケーターでは困難なプロセスです。

Picoruptor超音波システムは水浴を使用しており、水浴の下の超音波素子から発する間接超音波によって処理を実施しています。

サンプルはチューブに入れて処理することが可能です。Diagenodeでは最適な断片化処理のため、専用の硬質プラスチック製のサンプルチューブを低ランニングコストで準備しています。

また、Picoruptorシステムの超音波処理は他の超音波処理装置よりも穏やかなため、強力な超音波処理方法よりも優れた、再現性のある結果をもたらします。チューブを連続的に回転させることにより、エネルギーが均一に分配され、効率的な超音波処理が可能です。

DNA断片化の処理中に、超音波処理に伴う熱が発生することによって、タンパク質上のエピトープが失われる危険性が生じるため、温度のコントロールは不可欠です。

Picoruptorは、高性能な冷却システムが超音波の発振タイミングと連動して働くため、温度が精密にコントロールされ、インタクトなエピトープが保存されたクロマチンDNA断片を得ることができます

Picoruptorは、コンタミフリー、高性能な温度調節機能を有している、かつ生体分子に優しく再現性も高いことから、クロマチンDNAの調製に最適なソニケーターであることがお分かりになるかと思います。

断片化技術 – Picoruptor – diagenode.com

PicoruptorでNGS用DNAの調製

ハイスループットシーケンスにより、シーケンスコストが大幅に削減され、デュエルインデックス戦略の開発により、1回のシーケンスラン当たり384サンプルを組み合わせて実施することが可能になりました。

これに伴い、ライブラリーの調製プロセスもハイスループット化しています。多数のサンプルからDNAを抽出・精製し、また断片化するために、1サイクル9分、もしくはそれより長時間かかる場合もある超音波処理サイクルをバッチ毎に1本ずつ処理するのは時間も手間もかかります

また、バッチ処理はバッチ間の品質の差が次世代シーケンス解析結果に影響を与える可能性もあります。

Picoruptorはチューブホルダーに最大16個の密閉したチューブを同時に超音波処理することが可能です。並列処理することにより時短を図り、かつバッチ間差を減少させることが可能です。

また、チューブホルダーが回転することにより、各サンプルチューブに均一な超音波エネルギーが伝達されるため、正確で偏りのない断片化を行うことが可能になっています。

さらに、PicoruptorによりDNAの断片化条件を一度決定すると、高い再現性で同じ鎖長範囲のDNA断片を得ることが可能です。所定の塩基数のDNA断片が得られるような条件を一度決定すると、次からはその条件を用いれば同じサンプルから再現性良く同様のDNA断片が得られます。

Picoruptorをご利用いただくことによって、NGS解析に最適なDNA断片をスループット良く調製することができ、均一な超音波エネルギーの伝達によって偏りのない断片が得られます。また再現性良く目的の断片が得られることより、信頼性の高いデータを取得することが可能になります。

Picoruptor Sonicator – diagenode.com

PicoruptorでRNAのせん断

次世代シーケンスによるRNA-seq解析では既知遺伝子の発現解析のみならず、未知の発現領域の同定と発現量定量やスプライシングバリアント・融合遺伝子の同定と存在量の解析なども行えます。また、全トランスクリプトーム解析や微量サンプルからの転写産物のRNA-seq解析についても関心が集まっています。

Total RNAからNGS解析用ライブラリーを構築するためには、RNAから目的の塩基長幅のランダムな断片を調製する必要があります。

Picoruptorは細胞・組織の破砕から核酸のせん断まで広く使っていただけるため、RNAの断片化作業にも使用していただくことが可能です。

Picoruptorでタンパク質抽出

Picoruptorは組織・細胞からのタンパク質抽出にも使用していただけます。超音波処理に基づく溶解により、細胞および組織の破壊が大幅に改善され、より多くのペプチドおよびタンパク質を含むサンプルが生成されます。

Picoruptorは、細胞、哺乳類、植物組織、バクテリア、酵母など多くのサンプルの処理を行うことが可能です。装置の取り扱いも容易で、再現性も非常に高いため、タンパク質分析のサンプル調製用途にも強く推奨いたします。

質量分析を用いたプロテオミクス解析のサンプル調製でも高い効果

Preomix社のiSTキットは質量分析法を用いたプロテオーム解析のソリューションです。細胞破砕からタンパク質抽出、タンパク質の還元・アルキル化処理、プロテアーゼ処理を経てLC/MSで測定できるサンプルを短時間で調製・精製できます。

Preomix社のキットとPicoruptorを組み合わせることによって、サンプル当たり得られるタンパク質・ペプチドのシグナル数が飛躍的に向上しました。

DiagenodeではPicoruptorで使用可能なiSTキットでのタンパク質抽出用のチューブホルダーを用意しております。

iSTカートリッジホルダー for Picoruptor – diagenode.com

ソニケーターを比較

Picoruptor、Picoruptor 2と他の形式のソニケーターとの違いを表にまとめました。DNA・クロマチンの断片化処理用にソニケーターをお選びになる際に、ご参考にしていただければ幸いです。

 
Picoruptor 2
Picoruptor
プローブ型
ソニケーター
カップホーン型
ソニケーター
フォーカス型
ウルトラソニケーター
幅広い応用分野
ランダム断片化
閉鎖系でコンタミを
防ぐ
ハイスループット
サンプル間の再現性
スケールおよび処理
サンプル量の柔軟性
消耗品が安価
温和な出力で、温度調節
によりサンプルを守る
騒音が少ない
NGS DNA断片化
クロマチン断片化
NGS RNA断片化
FFPEからのDNA抽出
細胞・組織からの
タンパク質抽出
(質量分析・その他
の分析用)
タッチパネル
本体に複数の設定を保存

製品についてのお問い合わせは弊社の営業担当者が対応させていただきます。下のボタンをクリックしていただきますと問い合わせページにジャンプします。

Picoruptor 2

Picoruptor®ウルトラソニケーターは最高の断片化結果を得るための適応キャビテーション技術(ACT)を備えています。Picoruptorに関するプロトコル集、資料、関連記事はこちらをご覧ください

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