【FAQ】ChIP-qPCRのネガティブコントロールプライマー
シーケンスに進む前にChIPがうまくいっているかを確認する方法として、予想されるChIP濃縮産物のDNA上領域に設計したプライマー(ポジコン)と免疫沈降で濃縮されない画分のDNA上に設計したプライマー(ネガコン)を用いてqPCRを行い、濃縮効果を確認することができます。この方法はヒストンマークのほうがどの領域が濃縮されているかがはっきりわかるため、転写因子よりはヒストンマークの検出に適しています。
ネガコン領域は通常遺伝子間領域(intergenic regions, “gene desert”)から選定します。
コントロール領域選定の一例をあげると、H3K4me3修飾特異的なヒストンをChIPして得られたChIP DNAを検出する場合、最も発現している遺伝子(GAPDHのようなハウスキーピング遺伝子等)の転写開始部位特異的なプライマーをポジコン、目的の転写部位から離れた(5-10Kbp以上)部位に特異的なプライマーをネガコンとしてプライマーを設計してください。
得られた定量結果の正規化のため、インプットサンプルのqPCRも同時に実施することを推奨いたします。