2次構造がエピトープをブロックしてしまうことを考慮すると大きなタンパク質(200kDa以上)のChIPの際はポリクローナル抗体を使用したほうが良いと思うのですが、どうですか?




【FAQ】ChIPでモノクローナル抗体を使ってよい?



ChIPでは、基本的にはポリクローナル抗体、モノクローナル抗体両方とも使用していただけます。

モノクローナル抗体はターゲットタンパク質上の単一のエピトープを認識するため高い特異性、低い非特異結合、低いバックグラウンドを示します。

しかし、もしモノクローナル抗体の認識するエピトープが他のクロマチンに付随するタンパク質によって利用不能になっていたり、ChIPプロセスによるマスキングが生じたり(クロスリンク等)した場合にはモノクローナル抗体はタンパク質へ効率的に結合できません。

実際はエピトープが利用不能になる事態は極端な条件でなければあまり起こることではないため、モノクローナル抗体を使用してChIPで優れた結果を生み出すことは可能です。

モノクローナル抗体に対し、ポリクローナル抗体はターゲットタンパク質上の複数のエピトープを認識し、クロスリンクでいくつかのエピトープがマスクされた状態でもターゲットと結合できます。

しかし、ポリクローナル抗体は複数のエピトープを認識するため、ターゲット結合時に非特異的結合が生じる可能性が増加します。

このため、ポリクローナル抗体の使用の際は、常に抗体のバッチ間で反応性などを比較し、管理する必要があります。

また、ChIP用、ChIP-seq用に検証された抗体をご使用いただくことによっても、ターゲットへの反応性を確かなものにしていただけます。



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