【FAQ】ChIP-qPCRで使用するプライマーの選択
ChIPで使用するプライマーはゲノムDNA配列上のターゲットの結合する領域に対応した配列を使用する必要があります。mRNAをターゲットとするプライマーは通常ChIPには適していません。
良いChIP-qPCR用のプライマーをデザインすることはいくつかの理由から難易度が高いことが知られています。
以下の点にご注意ください。
・ChIP用のプライマーは限られた領域を検出する必要があるため、選択肢が少なく設計上の自由度が低い傾向にあります。特に転写因子のように結合領域が狭い場合、ある抗体では動作するプライマーが別のChIP実験ではうまく動作しない場合があります。
・qRT-PCRでは特異性を向上させるためにイントロンをまたぐプライマーがしばしば使用されますが、ChIPではゲノムDNAが鋳型なため、そのようなプライマーは使用できません。
・断片化クロマチンのサイズに合わせ、また非特異反応を上回る増幅を得るため、アンプリコンは短く(50-150 bp)設計することが求められます。