【FAQ】ChIPで2kb以上の断片のみ沈降、なぜ?
Bioanalyzerでサンプルを見た場合、Bioanalyzerは出力スケールが直線的でないため、大きなフラグメントが見かけ上凝縮されて2 kb付近に「ピーク」を形成します。またアガロースゲルで同じサンプルを見た場合、800bp以下の断片が十分に観察されれば、2kb以上のスメアなバンドはそれ自体問題ではありません。免疫沈降中にこれらの断片が失われることはむしろ稀で、通常は実験下流につれてさらに濃縮されます。
しかし、クロマチンマークや抗体によっては、より大きな断片の方が優先的にプルダウンされる場合があります。例えば、クロスリンクが弱いケースなどで、より大きな断片でなければプルダウン用のエピトープを提供できない可能性がある場合です。
抗体の量が多すぎたり少なすぎたりする場合も、このような現象が起こる可能性があります。