【FAQ】FLAGタグ付加した転写因子のChIP
標的タンパク質に対する抗体が利用できない場合、タグ抗体を使用したエピトープタグタンパク質の免疫沈降が一般的に使用されます。タグ抗体を使用したChIPによって、エピトープタグ付きDNA結合タンパク質が結合するゲノムの領域を特定することができます。
この技術には、目的のタンパク質に対して直接精製された抗体を使用するよりも多くの利点があります。以下にリストします。
- 新規または免疫原性の低いタンパク質に対する抗体を生成するための時間と費用の削減が可能です
- エピトープタグには、十分に特性が検証された複数の抗体が利用できます。これらの抗体はエピトープタグに特異的であることが証明されており、それによって交差反応性が最小限に抑えられます
エピトープタグ付けは広く使用されている手法ですが、以下に示す独自の制限があります。
- エピトープタグはタンパク質の構造に影響し機能を妨げる可能性があります。
- 有害な影響をもたらす可能性のある異種プロモーターが原因で、異常なレベルの発現が見られる場合があります。
- タグ配列によっては側鎖が他の生体分子などとクロスリンクしてしまい、抗体への反応性が下がる場合があります。
(FLAG)-tag ChIP-seqは、Diagenodeによってサービスとしても提供されています。詳細はお問い合わせください。https://www.diagenode.com/en/categories/chip-seq-service